vol.267

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 理想なき闘いは敗北に等しい
 ~FIFAワールドカップのメッセージ~
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   Sport Philosophy
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 理想なき闘いは敗北に等しい
 ~FIFAワールドカップのメッセージ~
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 2010年7月11日、南アフリカで開催されたFIFAワールドカップは幕を閉じた。
W杯決勝戦初登場のスペインが、決勝戦三回出場のオランダを下した。スペイ
ンは、コンパクトにパスを繋ぎ、ゴールまで運ぶ、攻撃的なパスサッカーを貫き、美
しいサッカーを捨て勝利に徹したオランダを破った。

 この結果が示唆するところは小さくない。振り返れば日本も今大会、それまで
世界を驚かせようと培ってきたスピードとパスのサッカーを捨て、初戦に勝利し、
起死回生を計ったが、決勝トーナメントでも理想のサッカーには戻ろうとしなかっ
た。結果、PK戦敗北を喫した。

 理想のサッカーを追求することは、サッカー自身の使命である。勝利を追及す
ることはその国の使命である。この狭間で監督や選手はそれぞれの決心をしな
ければならない。

 しかし冷静に考えてみれば、理想を捨て、勝ちという結果だけを追求したサッ
カーに残るのは、「勝利」でしかないではないか!「理想」を追求したサッカーは、
世界にこれが我々のサッカーだ!とこれからのサッカーのあり方を示すことができる
のである。

 勝利の女神がどちらを愛するか?今回のW杯決勝はそれを明らかに示したの
である。決勝戦同日に行われた日本の参議院選挙もこの真理の反証として面
白い。民主党が大幅に議席を減少させたこの結果は民主党の敗北と揶揄され
ている。

 そして、大敗した民主党は猛烈な反省中というが、その焦点は選挙に勝てな
かった方法論についての反省である。消費税について菅総理が発言したからだ!
とか。民主党が消費税についてどういう思想を持っているのか?ではなくである。

 つまり選挙の結果を出すためだったら、自分たちの思想も変えるということである。
そんな徒党を果たして政党と呼べるのだろうか?これはしかし民主党に限らず、
日本の政治家全てに言える事だ。普天間基地移転では当選しないので、賛成
から反対に変えて当選した方もいる。そして「国民の声に敏感でなければならな
い」と嘯く。衆知に合わせて政治思想を変える人を政治家と呼べるのだろうか?

 ことほどさように今の日本には「勝てば官軍」ご都合主義が大手を振ってまかり
通っている。このような時にこそ、日本サッカー代表チームは勝利以上の結果を
見せる必要があったのである。果たせぬ夢をしかし、スペインは実現した!

 華麗なパスを繋ぎ、チームの力に個を昇華させるサッカー!理想を貫き通したス
ペイン代表に天の恵みがあったことを喜びたい。もし日本も初心貫徹していれば、
スペインと同様のことができたであろう。という一抹の苦い思いをかみ締めながら・・・

 まだまだサッカーも捨てたものではないのである。

                                                                          (敬称略) 
              
  2010.7.15      
                                    明日香 羊 
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この記事について

このページは、Genki_na_Atelierが2010年7月15日 15:36に書いた記事です。

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